映画『アンブレイカブル』

 アメコミ全盛期の今、それは架空の存在だけれども、スーパーヒーローはなぜ存在するのか、なぜ人々はスーパーヒーローを求めるのかという哲学的な問いと真摯に向き合った作品がありました。それが今作『アンブレイカブル』です。

 

 乗客131人が死亡する大事故で、たった一人生き残ったデヴィッド。彼はかすり傷一つ負わなかった。その瞬間だけではなく、彼は昔から病気も怪我もしない人間であり、超人的な筋力や危機察知能力も備える超人人間なのでした。

 難病を抱え、すぐ骨折してしまうアメコミコレクターのイライジャは、そんな自分とは対極に存在するスーパーヒーローのような肉体と力を持つ人間がいるはずだと信じていました。それがデヴィッドだと。

 

 昨今アメコミ映画が纏う、その社会的、哲学的テーマが複雑になる中、今作を今見ると、『アンブレイカブル』はそれらの核にあるようなストレートな問いを突きつけてくる作品に感じられます。

 

 核やテロ、凶悪犯罪など未曾有の危機が発生する現代。それらに対して人間は弱き存在だからこそ、神に近いスーパーヒーローのような存在を無意識に求めることを、この映画は伝えているように僕は思います。

 

アンブレイカブル (字幕版) - Trailer

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